「わたし生活保護を受けられますか」第3回記事 令和6年12月8日

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「生活保護の受給要件をみたしているのに…」相談者の7割近くが申請断念 行政の“水際作戦”「実態と背景」とは【行政書士解説】 | 弁護士JPニュース

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「生活保護の受給要件をみたしているのに…」相談者の7割近くが申請断念 行政の“水際作戦”「実態と背景」とは【行政書士解説】(弁護士JPニュース) – Yahoo!ニュース

こうした生活保護の水際作戦が日常茶飯事で起きていることを記事にして頂けたことは、行政対応の改善にも繋がっていくものと思いますから、ありがたいことです。(先週も、某福祉事務所の方から「行政書士さんの弁護士JP連載の記事、見ていますよ!うちの福祉事務所では酷い対応なんてないでしょう?」とお声がけいただきました。見て下さっているものですね。)

「健康状態が悪いこと、働けないことを証明しないと保護は受けられない」という全く誤った認識を福祉事務所を訪れた人に植え付けてしまう、水際作戦も少なくありません。(ここからは、記事にないものです。)

健康状態は、そもそも生活保護受給の可否に関係ありません。

『生活困窮し他県で一人暮らしの母が、自殺などしてしまうのではないかと常に心配です。いつ死んでもいい、子どもと同居で暮らせないなら死ぬとか、わがままや、寂しさといった域を超えたものばかりで、私も精神的に参っています。しかし本人は精神的に少しおかしくなっている自覚はなく、精神的な病ではないかというのをとても嫌がります。」

「認知症と言われると、本人が傷付くので、あまりそこに触れないでほしいと役所の方に伝えてもいいのでしょうか?(通常、精神的に少しおかしいんですよね?というような発言を公務員がしていいとも思えませんが、いかんせん前回相談時があまりにひどかったので、何を言われるのかとても不安です。」

「健康面の不調を証明する医師の診断書はないですが、自己申告の体調不良で生活保護申請は通るのでしょうか?(実際コルセットをしないと仕事にはならなかったようなので、身体的に優れないといった点では嘘偽りはないのですが)
前の生活保護の職員は、診断書がないなら証明できないだろうとか、腰が痛いなんて誰でもそうだしもっと仕事増やせるだろうだとか、散々な言われ方をしました。」

行政書士が大阪市内の福祉事務所に生活保護申請者と同行した際も、上から下まで舐めるような視線を浴び、「自分で歩いてここまで来れたんですよね?働けないようには見えませんが。」とたしかに行政書士がこの耳で聞いたことがありました。

その方はたしかに病気ではありませんでしたが、働きたいのに職が見つからず、求人に何度応募してもアルバイトさえ通らず困り果てていたのです。引く手あまたと思われがちな新卒採用の大学生でも、採用見送りの連絡ばかりで心が折れそうだという学生さんのネットの書き込みが多数見られます。ましてや中途採用となると、仕事をしたいときに、めぐりあわせが悪く見つからず、そのまま生活困窮に陥り就職活動どころではなくなってしまうことは、往々にしてあるのです。

短期間でも生活保護制度は、もちろん利用できます。生活保護に頼って安心して仕事を探す環境が整えば、明日の食に困る、電気が止まるといった切羽詰まった精神的な焦りもなくなり、落ち着いて面接対応ができてすんなり仕事が決まったという方も沢山見て来ました。

健康状態を証明する診断書など不要ですから、心配せず、三度の食事に困るような、寝泊まりする住居を失いそうな切羽詰まった状況のときは、迷わず近くの役所へ相談に行ってくださいね。