18年前、職を失い、離婚して、精神科の閉鎖病棟でアルコール依存症と宣告された時には考えられなかった事です

兵庫県 50代男性 Y様

三木 ひとみ先生

いつもお世話になりありがとうございます。先生から「また、いつでもご連絡下さいね」とお声がけいただいているので、安心して過ごせています。本当にありがとうございます。

さて、本日はとても嬉しいご報告が有りお手紙を書かせていただきました。ご報告というのは、先日、長男が大学を卒業したのです。18年前、職を失い、離婚して、精神科の閉鎖病棟でアルコール依存症と宣告された時には考えられなかった事です。これも私の生活保護開始が決まって、長男の大学生活を妨げずに済んだから実現出来た事です。本当にありがとうございました。

長男が大学に進学出来たのは、法律が出来て2020年4月から高等教育の無償化が始まったからです。私は長男の大学進学は諦めていたのですが、ちょうど長男の高校卒業と同時にこの制度が始まるという、信じられない出来事が起こって大学に進学する事が出来ました。センター試験最後の年という事で、どの大学も入学試験は難化したのですが、長男も頑張って合格出来ました。
私も長男が大学を卒業するまでは、何とか働きたかったのですが、長男が大学4年の昨年、どうすることも出来ず、三木先生に生活保護代理申請をお願いしたのです。それからは、長男は私の両親の家で生活していたものの、大学の費用や通学費、その他の費用は自分で工面しての生活でした。もちろん奨学金もいただいての事ではありますが、一言の文句も言わず、自分の置かれている現状を受け入れてくれていました。

そして、今、長男は福祉関係の国家資格を目指して頑張ってくれています。長男は大学の社会学部を卒業したのですが、福祉の仕事に就くことが出来れば、長男に味わわせてしまった苦しみも役立ててくれるだろうと、身勝手な事を思う次第です。

年老いた両親の見守りを、長男に押し付けてしまっているような現状ですが、長男の負担になるようであれば、その時は私の兄が引き受けてくれる事になっています。
アルコール依存症だけでなく8050問題、格差や貧困問題など、今の日本の問題が私の身の上には山積みです(笑)

私1人の生活保護開始決定で、私だけではなく、私の長男、両親が救われたと言っても言い過ぎではないと思います。

本当に『日本国憲法』は素晴らしい憲法だと思います。でもそれを国に守ってもらうには、私たち市民も自分達の権利を守る努力を怠ってはいけないと、今更ながら痛感しております。ですが、私に出来ることと言えば、生きる事を諦めないで、「今日1日飲まないで生きる」事くらいかもしれません。そして、こうして先生に感謝の気持ちをお伝えする事くらいかもしれません。
勝手なお願いではございますが、これからもどうぞよろしくお願い致します。

それでは末筆ではございますが、お体を大切にご自愛下さい。
ありがとうございました。

2024年4月15日
尼崎市 (お客様のお名前)

実は、こちらのお手紙をお送り頂く前に、尼崎市のY様とは、行政書士とのメールのやり取りがありました。Y様の、他の生活保護受給者の方への細やかなお心遣いを感じられる文面も、どうぞご覧ください。

「三木先生

いつもお世話になりありがとうございます。おかげさまで恙無く平穏な毎日を送らせていただいています。本当にありがとうございます。

さて先日、息子が大学を卒業しました。そこで先生にご報告と感謝のお手紙を書こうと思ったのですが、それは自粛する事に致しました。
理由は、一生懸命働いていても、経済的理由でお子様方の大学進学を断念せざるを得ない方もいらっしゃるのではないか、と思ったからです。もし私の手紙がそれらの方々の目に触れた場合、傷つけてしまうかもしれないと思ったのです。

考え過ぎかもしれませんが、それくらい息子の大学卒業は『有難いこと』と感じています。ありがとうございます。

私はアルコール依存症者ですが、アルコール依存症者が飲まないで生きる事は、世の中の多くの方々が応援して下さると思います。

ですので順調に行けば9月に継続断酒18年を迎えますので、その際に感謝のお手紙を送らせていただきます。」

そして、大学ご卒業のお祝いを行政書士法人ひとみ綜合法務事務所からお送りしたい旨お伝えしたところ、こちらもまた、お父様のお心遣い溢れるメールが返ってきました。あまりにも配慮あふれる文面に、読みながら、感極まり涙ぐんでいました。

「三木先生

昨日は、早速にご返信をいただいていたにも関わらず、お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。先生から思いも掛けないご提案をいただいて、お返事が出来なくなっておりました。
常識的には、2度か3度ご辞退した後に「そこまでおっしゃって頂くのでしたら…」とお受けするべきところなのでしょうが、滅多にない有難いことですので、先生のご厚意を素直にお受けしたいと存じます。
本来ならば、私から先生に何かお礼をさせて頂くべきところにも関わらず、申し訳ございません。

実は、長男に先生のご著書『わたし生活保護を受けられますか』をプレゼントして、読んでおいて貰いたいと思っていたのです。しかし、押し付けるようになるのも良くないかと、苦慮していました。
ですので、大変にご多忙な先生にこのようなお願いをするべきではない事は分かっているものの、願わくば、先生から長男へのカードもしくはお手紙と、先生のご著書を長男にプレゼントしていただけましたら、今後の長男の人生にとって大きな力となるに違いありません。そして、長男が困った時に、先生にご相談ご依頼するという選択肢を、長男が持っていてくれたなら私はとても安心です。

以上厚かましいお願いですが、私の希望だけ申しあげました。

ところで、先ほど郵便局にて先生へのお手紙を発送して来ました。特定記録で出しましたので、手渡しではなく郵便受けへの投函となるとのことです。ご査収の程よろしくお願い致します。

それでは末筆ながら、くれぐれもお体を大切に、どうぞご自愛下さいませ。先生の自己を犠牲にされるお姿は、頭の下がる思いですがどうかご自愛下さい。」

思案した結果、息子さんへお贈りさせて頂いたのは、お父様のリクエスト通り特定行政書士 三木ひとみ著「わたし生活保護を受けられますか」そして、同じ出版社ぺんこむさんの思いのこもった一冊「ペン字の手本」後世に残したい文字とお弟子たちが願い出版に至ったという感動的なエピソード。そして、行政書士法人ひとみ綜合法務事務所の行政書士のコメントが載った週刊誌、最後に大学卒業した男性に喜ばれるギフトベスト10に入っていた軽量折り畳み傘+行政書士からのメッセージ。

少子高齢化の日本社会、複雑なグローバル社会の未来を担う若い方々には、肩の力を抜いて、あえて、がんばらなくていいよとエールを送ります。

出生率0.72と超少子化に突入、学歴重視の社会風潮は日本以上とも言われる韓国では、「がんばれ」という意味の「ファイティン」という言葉が20年程前から社会の彼方此方で使われるようになったそうです。

既得権益にしがみつく古い政治、組織体質をものともせず、自分らしく自由な発想でのびのびと活躍してください。

「やって見せ、言って聞かせて、させて見せ、褒めてやらねば、人は動かじ」。
明治生まれの軍人、連合艦隊司令長官だった山本五十六の残した言葉。

親御さんや周りの愛情を受け、大切に育ち、期待を胸に社会に出る、新入社員を迎える側が、心にとめておきたいものです。

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