連日、新聞各紙では外国人労働者の日本での受け入れ体制や法政策について、論じられています。

先週の日曜日、大阪梅田駅直結の行政書士法人ひとみ綜合法務事務所の出張相談所に、フィリピン国籍の女性の方がお子さんを連れて、生活保護相談にお越しになりました。

「生活に困っているなら、フィリピンに帰ればいい」

このように役所で言われて、困り果て、行政書士法人ひとみ綜合法務事務所にお電話をされてきたのです。

ほかの行政書士事務所や弁護士事務所に相談をしても、

「元配偶者の家に居候しているなら、生活保護申請しても却下される。引っ越して申請しないと生活保護は受けられない。」

このように言われてしまい、行きついたのが行政書士法人ひとみ綜合法務事務所だったそうです。

同居人がいると生活保護が受けられない訳ではない

扶養義務・扶養意思のない知人友人、元配偶者や元交際相手と経済的事情からやむなく一緒に暮らしていて、ご自分で生活保護申請に行っても相手にされず、門前払いされて行政書士法人ひとみ綜合法務事務所にご相談に来られた方は、非常に多くいらっしゃいました。

これまでも当事務所のブログや、お客様の声で、何度も掲載しています。

そうしたケースで、行政書士法人ひとみ綜合法務事務所において申請書を代理作成・提出し生活保護申請されたお客様は全員が生活保護審査に通っています。

そして生活保護開始決定後、引越費用を役所に出してもらい、無事にお引越しをされています。
(※生活保護申請には審査基準があり、無条件に審査に通るわけではありません。)

Apartment tatami room
Apartment tatami room / kalleboo

しかし、日本人で生活に困窮していて、生活相談に役所に勇気を出して行ったのに、門前払いで帰され、生活にさらに困って追い詰められ、最悪自殺に追い詰められるようなケースは後を絶ちません。

私自身も、もう20年近く前になりますが、幼い子を抱えたシングルマザーの身でストーカー被害により仕事ができなくなって生活に困窮し、東京の福祉事務所を訪れました。

その際、本当に心ない冷たい対応をされた苦々しい経験があるので、日々お客様の相談を聞いていて他人事とは思えないのです。

当時の自分の姿とお客様のお困りのご様子が重なり、毎回胸が締め付けられる思いで、生活保護申請のサポートをしています。

長年日本で生活してきたフィリピン人女性

本題に戻ります。

先週当事務所にお見えになったフィリピン人女性の方(以下、R様)は、長年日本で生活されており、日本語もお上手で、お電話では最初日本人の方だと思ったほどです。

お会いすると朗らかに、これまでの日本での苦労を語って下さいました。

亡きお母様もフィリピン人で生前長らく日本で生活されていて、お仕事をして納税もされて、日本社会に貢献していらっしゃいました。フィリピン国籍のR様は日本人男性と日本で結婚しましたが、結婚生活一年足らずで離婚。

その後も離婚した元配偶者との間に2人のお子さんが生まれましたが、男性は認知をせず、自分の子ではないと言い張る始末。

お仕事をされていたR様はそうしたストレスも要因となり病気になってしまい、仕事を続けられなくなり、収入が途絶えてしまいました。

すると、元配偶者の男性は、認知していないお子さんたちを連れてR様に家を出るように告げてきました。生活の面倒も一切みてくれなくなり、困り果ててR様は役所に相談に行ったというのが経緯でした。

不法滞在でも不法就労での日本在留でもなく、日本社会に納税し貢献もしてきた外国人の方が病気になり生活困窮したら、社会保障を受けさせず自国に帰れ、と。

このような理不尽な言動を行政がとることは、決して許容看過されることではないはずです。

在留資格を持つ外国籍の方への生活保護

外国人労働者の受け入れを拡大する、今国会衆議院での入管法改正案通過を受けて、保守派からは外国人増加による治安悪化への懸念の意見が出ているそうです。

実際には在留外国人の日本での犯罪は減少傾向にあるのですが、そもそも犯罪に至ったケースの多くは、日本での外国人差別や、教育の問題が背景にあるといわれています。

治安維持のためにも、外国籍の方の日本での生活支援、社会保障について、政治家だけでなく行政の職員には思いやりを持って日本で暮らす外国人の方、そのお子さんについて考えてもらいたいものです。

そもそも、行政による法令順守はなされて当然のことです。

社会保障を受けるべき権利のある在留資格をお持ちの外国人の方に対して、生活に困っているなら自国に帰れとは、何事でしょうか。

行政の裁量逸脱行為と言わざるを得ません。

説明不足な役所

土曜日に行政書士法人ひとみ綜合法務事務所に相談に来られたフィリピン人のR様の生活保護申請は、2日後の月曜日に早速私共特定行政書士が申請書を作成して福祉事務所に代理提出、受理されました。

ご病気なのに国民健康保険料が払えず通院ができなかったR様は、福祉事務所で生活保護申請中であることを証明する書面を発行してもらい、無事に自己負担なく病院にもかかることができ、ほっとしたというご連絡をいただきました。

東京逓信病院
病院 / yoppy

これも、最初にR様ご本人が福祉事務所の担当者に相談しても、「審査期間中は医療費は無料にならない」「役所は何もできない」といったんは対応を拒んだため、行政書士が再度担当者に電話連絡をして交渉し、対応してもらったものです。

本来、弱者の立場に配慮し血の通った行政運営が徹底されていれば、私共行政書士がこのように福祉事務所と生活にお困りの市民の方の間に入る必要もないわけです。

ともあれ、一週間経った土曜日の今日、逆境でも明るく「私はセンスがいいから安いものを買っても褒められるの!」と、小学生のお嬢さんが持たれていた、ビーズをあしらった可愛らしいハンドバッグに言及した私に笑顔で返してくださったR様が、無事に病院に行き必要なお薬をもらうことができて、ほっと、胸を撫でおろしています。