「遺言とか相続の事が気になる年齢になったけれど、書店では膨大な本が並んでいて選べない」

「行政書士法人ひとみ綜合法務事務所のブログで遺言・相続関連の特集をざっくりとしてほしい」

きっかけは、こんなお客様のご要望があったことから。

行政書士法人ひとみ綜合法務事務所の公式HPブログにおいて、約40年ぶりの民法改正の内容を含めた遺言の書き方、相続、贈与に関する連載を始めることにしました。

大切な人が亡くなるということ。誰もが想像もしたくないこと、でも避けては通れないこと。悲しみに暮れる中、やらなければいけないことは無情にも沢山あります。

いざという時、慌てないために。自分の相続について準備・対策しておくことは、残されたご家族への優しさ思いやりだけでなく、ご自身の安心感にも繋がるはずです。

ペットに関する自筆証書遺言

行政書士法人ひとみ綜合法務事務所のスタッフ7名(内、特定行政書士2名)は20~40代ですが、全員自筆証書遺言を既に作成しています。状況が変われば、都度内容は見直して変更もしています。

遺言・相続ブログ連載の第一回目は、若い方、単身の方からの相談が特に多い、残されたペットに関する遺言書について解説します。

まず、ペットに関するよくある遺言書の文例をご紹介します。

遺言書

遺言者三木ひとみは、以下の通り遺言します。

一 遺言者は、遺言者の愛猫ルビー(雑種、メス)を大阪府松原市北新町6丁目161番地の2在住の榎田啓(昭和52年8月9日生)に遺贈します。

二 前項記載の猫が、遺言者の生存中に死亡しないこと、受遺者である榎田啓が前項の遺贈を放棄しないことを条件に、次の財産を同人に遺贈します。

1 三井住友銀行南森町支店の遺言者名義の定期預金(口座番号〇〇〇〇〇)のうち、30万円

令和元年10月14日

遺言者 三木ひとみ  印

負担付遺贈にする意味

ペットちゃんのお世話をすることをお願いだけする遺言書を書いても、残念ながら法的拘束力はありません。新しいペットの所有者が世話をすることを強制することは出来ないのです。

そのため、上記の文例のように、ペットを引き受けることを条件に遺贈をするという内容の遺言書にしておきます。

これを、負担付遺贈といいます。
ペットのお世話をしてもらう代わりに、自分の財産の一部をあげますよ、という内容です。遺贈を承諾したからには、その条件をしっかり果たすべき法的義務が生じるわけです。

遺言執行者の指定も検討しておく

でも、死人に口なし。飼い主が亡くなれば、財産を受け取った人が本当にペットのお世話をしてくれているかどうか、確認ができませんよね。

残された愛するペットを、大切に確実にお世話してもらいたいという場合は、さらに遺言書の中に「遺言執行者」を指名しておくことができます。遺言執行者は、遺言者の死後、遺言通りにペットのお世話がされているかどうかを見届けてくれます。

遺言書に、ペットの食べる餌の指定、散歩の回数や注意点、予防接種のことも明記しておけば、もし約束通りにお世話をしてくれなかったときは、遺言執行者は負担付遺贈を受けた人に対して、履行請求をすることが法的に可能になります。

繰り返しになりますが、家族やお友達にペットの世話を頼んで口約束をしてもらっても、それだけでは法的効力はありません。事前に負担付遺贈を遺言書にしておき、更に遺言執行者を指定しておくことで、飼い主亡き後のペットの将来を安定確保することが可能となるのです。

自筆証書遺言の要件

また、基本的なこととして、自筆証書遺言では以下の要件を満たしている必要があります。

  • 全文を自筆で書くこと。日付と氏名も自筆。

  • 押印があること。

代筆やパソコンで作成された自筆証書遺言は無効になりますし、日付、氏名、押印の一つでも欠けると、やはり無効になってしまいます。

日付は、令和元年10月14日というような書き方が一番わかりやすいですが、三木ひとみの満37歳の誕生日、といった書き方でも日付が特定されるので有効です。令和元年10月、だけだと日付の特定ができないため、無効になります。

遺言には、今回ご紹介した自筆証書遺言のほかに、公正証書遺言というものもあります。次回の遺言・相続連載ブログでは、この公正証書遺言について裏話を含めご紹介します。お楽しみに!

☆専門家のアドバイスは重要☆

遺言書の作成や相続、贈与の方法を選ぶ段階で、一度、街の法律家である行政書士に相談して助言を受けることをおすすめします。

民法改正があったとはいえ、遺言書には法律で定められたルールが存在します。要件を満たしていなければ、せっかく作った遺言書が無効になってしまうこともあるのです。

また、実際に遺言書がなくご家族が亡くなり、相続人が複数いる場合は、遺産分割協議書というものが必要になります。行政書士には、この遺産分割協議書や相続関係説明図の作成だけでなく、その元となる相続人調査や相続財産調査から依頼することができます。

行政書士法人ひとみ綜合法務事務所においては、役所での戸籍謄本、金融機関での残高証明取得など、通常手間のかかる作業も複数スタッフのチームによって効率手際よく行っています。

自筆証書遺言、公正証書遺言の内容チェックだけでなく、ご希望を伺い、書類の取り寄せ、原案作成など、オーダーメイドで相続をサポートしています。また、提携弁護士、司法書士、税理士とも連携しているので、複雑な案件にも幅広く対応しています。

平成19年に信託法が改正されたことで、遺言、成年後見よりも柔軟な相続対策が、家族信託という制度によって可能となりました。遺言書作成よりも、より依頼者の方、ご家族様のメリットになる可能性もある家族信託についても、司法書士、税理士と連携して取り扱っています。

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