特定行政書士の榎田です。アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞作品賞に選ばれたことで話題の韓国映画、「パラサイト半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)を大阪梅田TOHOシネマズにて私と事務スタッフの原さん、森脇さんで鑑賞してきました。


なぜ、わざわざ行政書士法人ひとみ綜合法務事務所のスタッフ3人で平日仕事終わりに映画館まで観に行ったかというと、この話題のオスカー映画が失業中の貧困家庭の生活実態にスポットを当て、格差社会を題材にした、近年の世界的社会問題に切り込んだ作品だということが一つの理由です。


映画が始まる直前まで、お客様や役所との電話、メール対応に追われていました。映画上映時間中は他の方の迷惑にならないよう携帯電話はOFFにし、行政書士事務所待機の特定行政書士の三木先生にバトンタッチしました。

スクリーンを通し繁栄や夢、いわゆるアメリカンドリームを体現させてくれるような、娯楽性のある大作が受賞しやすい、ハリウッド(アメリカ)のための映画賞だと長年批判もされてきたアカデミー賞。英語以外の言語の作品賞受賞は、90年以上ものアカデミー賞の歴史上初めての快挙でした。アメリカ的価値観の象徴ともいわれる賞が韓国の社会派映画に与えられたことは、格差や分断による問題がトランプ政権下の現在のアメリカ社会においても無視できないテーマとなっていることが伺えます。

日本でも、貧困と格差を描いた是枝監督の「万引き家族」が一昨年カンヌ国際映画祭で最高賞を受けたことは、記憶に新しいでしょう。「パラサイト」は昨年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しましたが、「万引き家族」のさらに前年にイギリスの格差社会の厳しい現実を描いた「わたしは、ダニエル・ブレイク」(ケン・ローチ監督)とセットで、「格差3部作」と巷で話題にもなりました。

貧困・格差社会の象徴として、イギリスにはフードチケット、韓国には半地下(韓国は不動産階級社会と言われるほど、住居における階層差があるのです。)が顕在化して存在しますが、日本の生活保護制度は実によくプライバシーに配慮された制度で可視化が他者からはできないようになっています。

そのため、「半地下は電波も弱く、そこに住んでいる人はWi-fiも近所のものをタダで利用させてもらっている」などと、あからさまな階級差別を見知らぬ人から突然受けるということは考えにくいものの、日本社会においても貧富の二極化はたしかに進行していて、目に見えないカーストのようなものは既に存在しています。


これは映画のワンシーンではなく、行政書士法人ひとみ綜合法務事務所のお客様のご自宅にて。行政書士の三木先生がボランティアで英語の家庭教師をしていた、高校受験の女子中学生と大学受験の男子高校生、無事に二人とも進学しました。途中仕事が忙しくなって回数が減ってしまったことを三木先生は悔やんでいましたが、シングルマザーの親御さんには大変感謝されました。三木ひとみ先生は米国留学経験と英検1級も保持しているため、外国人のお客様からも様々な相談を受けています。

「パラサイト半地下の家族」この映画の舞台は韓国ですが、全員失業中でひっそりと社会で暮らす貧しい家族が、近所の裕福な家庭に徐々に寄生していくというストーリーは、格差が広がる日本社会に置き換えても違和感なく観ることができました。鋭い視点の社会的メッセージ性の強いテーマである一方で、弱者がうとまれる社会のゆがみをブラックコメディー化した娯楽性もある作品で、先の読めない、緊張感あふれる驚くべき展開に、2時間10分はあっという間に感じられました。

「ゼロゼロ物件」などと呼ばれる、敷金礼金が不要で初期費用がほぼかからない賃貸物件が日本の都市部では増えていますし、最後のセーフティーネットである生活保護制度でも、一定の要件を満たせば通常の生活保護費とは別に一定額(これがわりと十分な金額なので驚かれる人も多いですが)まで引越費用が出るため日本では、住居格差は感じにくいでしょう。

一方韓国では、賃貸住宅を借りるために通常百万単位の巨額の頭金が必要なのです。家を引き払うときには戻ってくるとはいえ、500万円ほどを現金で用意できる人しか普通の物件を借りられないとなれば、日本でも多くの若者が「半地下生活」になってしまうでしょう。この目に見える貧富の格差を如実に表すものが、OECD諸国の中で韓国は自殺率がトップという事実かもしれません。しかもここ最近の話でなく2004年以降ずっと(リトアニアが1位だった2017年を除き)いわば韓国のトップ独走状態。

貧困層ほど、外食する余裕がなく必然的に家で過ごす時間が長くなるため、寝食の拠点となる住居が清潔で安全であることは、幸福実感度にも直接影響します。憲法で生存権が保障された日本では、最後のセーフティーネットである生活保護の受給者であっても、清潔で一定の広さが確保された最低限度の文化的な生活を営むことのできる住宅で安心して生活することができます。

ただ、残念なことに、日本におけるあらゆる法令の最上位とされる日本国憲法において規定される生存権、すなわち「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が、金銭的な充足のみを指すものと誤認しているとしか思えないような、福祉事務所のケースワーカーや法律専門職である弁護士や行政書士にも一定数いるようです。

「私の病状は複雑で、近隣の病院では専門医がいないので遠くの病院に行きたいのに、ケースワーカーが認めてくれない。」

「不動産屋に騙されて、事故物件(前の入居者が不審死で死後かなり経って腐敗臭から発覚したと隣の家の人が教えてくれた)に入居させられ、怪奇現象に悩まされているのに、ケースワーカーが引越費用は出せない、弁護士に相談してくださいとしか言わない。」

「生活保護を受ける前に務めていた会社のパワハラ上司に家を知られていて、怖いから他県に引越をしたいのに、役所に相談しても取り合ってくれない。」

上記はすべて、実際に行政書士法人ひとみ綜合法務事務所が有料相談において対応した事例です。いずれも、行政不服申し立て代理が可能な特定行政書士が保護変更申請書を作成し、福祉事務所長が引越費用の支給を認め、ご本人らが希望した病院の近くの物件であったり、生存権を脅かされずに安心して生活できるオートロック賃貸物件への転居が叶いました。

各自固有の事情が存在し、生存権は生活保護開始が決定し一定の金銭を授受できる事が確定しても、即座に解決されるものと言い切れないこともあるわけです。

もちろん、生活保護開始が決定し保護費の受給が開始されたことによって「健康で文化的な最低限度の生活」を営めるようになった方々も存在します。

でも、行政書士法人ひとみ綜合法務事務所に相談・依頼をされるお客様の中には、精神疾患を抱えた方々も多く、また病気に至らなくとも今まで生きてきた人生の中で対人関係を構築することが著しく困難であり、他人と対話ましては一対一で上下関係の生じやすい役所のケースワーカーと話すことに多大な苦痛を感じている人もいます。


行政書士は警察署に提出する告訴状や被害届の作成も行います。職場いじめによって健康を害されてしまった女性のお客様の告訴状を提出してきました。

私が直接見てきた事例でも、ケースワーカーとの意思の疎通が最後まで叶わず、悲しい自殺という選択をしてしまったお客様も過去複数いらっしゃいました。「健康で文化的な最低限度の生活」どころか、そもそも「生きる」ということすら営めなかったのです。

行政書士法人ひとみ綜合法務事務所の顧問契約についてのお問い合わせが増えていますが、保護受給中の方の顧問契約については行政書士が積極的に勧めることはまずありません。

ただ、生活保護開始決定後も継続的なサポートを求める声が多くあったことから、開始したサービスです。何かご相談ごとがある度に、30分5千円の相談料が発生するような弁護士ではなく、気軽に相談できる街の法律家である行政書士(特に女性行政書士の三木ひとみ先生に相談されたいという方はとても多いです。)に安価な月定額で何度でも相談できることが、日々の生活の安心と心の平穏につながるというお客様は老若男女問わず多いようです。


生活保護以外にも、遺言・相続、外国人関係、交通事故(自賠責)といった行政書士業務のほか、弁護士や行政書士といった同業者や家賃を払ってくれない入居者に関する不動産会社からの相談、施設費滞納が続く入居者に関する老人ホームからの相談、また上記のメールのような他の行政書士に関する相談まで『正義感と実行力を伴う女性行政書士の三木ひとみ先生に相談したい』というご相談は全国から寄せられ(※ご相談内容にかかわらず、無料相談は現在行っていません。いずれのご相談も有料相談です。)、日々途絶えることがありません。

スタッフ7名総出で対応しますが、いずれも当日対応を基本としているためご相談が深夜に及ぶことも少なくありません。

役所とのやりとりの中でわからないことに対する相談、またどうしても苦痛を感じること(普通の人にとっては何でもないことであったとしても、それが耐えられない人は存在します)を法に則り、「行政と市民の架け橋になる」ことが社会的存在意義として掲げられる国家資格者行政書士としてサポートを行い、実際三木先生の親切な対応により自ら命を絶つことを選択しなくてもよくなった保護受給者の方が多数存在する現実があります。

下記は、お客さまよりいただいたお便りの一部です:
少なくとも私という一人の人間が、先生の力で死なずに済みました

生活保護を支給する福祉事務所のケースワーカーなどが、生活保護関連法令に則り求められた使命である『血の通った生活保護行政運営』が徹底されることで公的解決が可能なものも少なくありませんが、一方で行政にはマンパワー含め限界もあるのが現実です。

行政書士法人ひとみ綜合法務事務所においては、法令に則り、日本社会においては悲惨な「パラサイト半地下家族」のようなケースがなくなるよう、特定行政書士を中心にスタッフ一同可能な限りの行政・法務相談サポートに引き続き注力していく所存です。